湊町さかた観光ガイドテキストブック 「ぐるっと、酒田 まちしるべ」

第三章 台町界隈
7.橋本家住宅(上喜元)

 旧酒田市内では一軒になってしまった蔵元です。弘化元年から始めています。明治27年の大地震で焼けてしまっい、資料がなくなってしまいました。道路側の白い米倉が一番古い建物になっています。上喜元は浮気の元と呼び名もあり、楽しんでお酒が飲めます。金賞もたくさん受賞しています。
 この建物は登録文化財になっています。大地震の後に10年もかけて奥会津の欅を集めて作った建物です。総欅にしたのは火災に強いためで、塀を高くしたのも近隣からの延焼を防ぐためです。明治40年4月棟上げ、佐藤棟梁が作りました。完成から106年経っていますが、一枚板の普請が多く大変立派です。材木を運ぶのに隣の家を壊して中に入れたそうです。珍しいのは床板を剥ぐと土ではなく、土の上にモルタルが塗られています。母屋は伝統的な町屋の形をとっています。ひな人形は江戸末期の京都古今雛で資料館に寄贈されています。

*聞き取り協力/平成25年8月23日 酒田市観光ガイド協会*

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